2007/9/30

ここまで落ちたか視聴率

今週はプロ野球の話を。

日本もアメリカもペナントレースは大詰めを迎えているのですが、 それにしても驚きます。 人気があるはずの巨人が優勝争いをしているのに、 地上波でのＴＶ中継が一部の試合だけしかないのですから。 放映したとしても、どれだけ白熱していようと放送延長はなし。 そんなに不人気なんですかねえ。 かく言う私も最近はあまり見なくなりましたが。

視聴率調査を行っているビデオリサーチ社のサイトに、 巨人戦のデータが載っていました。 優勝争いが熾烈になった７月・８月の視聴率は：

　７月：　放映試合数１１　平均 8.7%
　８月：　　　〃　　　８　　　 8.1%

以前はどうだったかというと、たとえば１９９９年は：

　７月：　放映試合数２５　平均 19.0%
　８月：　　　〃　　２３　　　 21.1%

うーん、すごい落ち込みだ。 でも悪循環ですよね。 家に帰って巨人戦を見るというのが習慣だった人も、 毎日放映しなくなるとそれが習慣でなくなり、 放映していても気づかなくなります。 また、放送延長をしなくなると 「どうせいい場面で切られちゃうから見ても面白くない」 となってしまいます。

なぜこれほど視聴率が落ちたのか、 私の意見では、いちばんの元凶は「巨人への偏り」です （あくまで関東地区および全国放送の場合）。 以前も書いたと思いますが、 巨人戦ばかり放映しスポーツ紙も巨人のことばかり一面に取り上げたため、 日本中に「巨人のことしか知らない野球ファン」が増殖し、 その人々に応えるために「巨人のことしか知らない自称野球解説者」 がはびこってしまいました。

で、巨人が弱くなると、多くの人たちがＴＶを見なくなってしまい、 今年のようにまた強くなり始めても戻ってきてくれない、 という訳です。 日本人の趣味が多様化したことも一因かも知れませんが。 では視聴率を取り戻す秘策はないのでしょうか。

ないでしょう。今後も地上波では現在と同じような数字で推移していくと思います。 全試合を完全放映で見たければ、 別料金を払ってケーブルＴＶやスカパーと契約しなさい、ということです。

試合そのものもメジャーリーグの方が断然面白いです。 単純に投げて、打って、走って、ときどき超人的なプレーがあって。 将来有望な日本の選手は、松坂投手のようにいずれはメジャーでプレーしたい と思うのは当然です。 いま日本で一番の若手投手はダルビッシュだと思っているのですが、 数年後、彼もメジャーのマウンドに立っていることでしょう。

日本のプロ野球がメジャーリーグの下部組織化していることを危惧する人もいますが、 仕方ありません。それが実態ですもの。

それにしてもＮＨＫの衛星放送で、２００を超える メジャーの試合を見られるなんて驚きです。 日本で見られるＮＹヤンキース戦の数は、 有料放送を別契約していないＮＹ在住の人より断然多くなっています。 まあＮＨＫも有料には違いないのですが。

そのメジャーリーグも間もなくプレーオフが始まります。 ミーハー的かも知れませんがボストン・レッドソックスを応援します。 イチローが１年目でＭＶＰを取り、それが自信となって ７年間堂々と最高レベルの選手として活躍し続けているように、 松坂にも１年目からワールドシリーズの舞台で躍動して 大投手への道を歩んでほしいと願っています。

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