2009/8/23

日本にカジノ、は不可能

今月上旬アメリカで２２０億円の宝くじ（ロト）当選者が出た というニュースを読んだのですが、昨日、今度は イタリアでまたまた２００億円の当選者が出たそうです。 何とも羨ましい。

私は宝くじにはあまり興味がないのですが、 一発で億単位のお金を手にすることができるという、 競馬にはない魅力があるのは事実ですね。 昨年、ニューヨーク在住の日本人弁護士とお会いしたとき、 こんな話を聞きました。

「実はねえ。いま家を買う計画を家内と一緒に立てているんですよ」
「へえー、貯金してるんですか？」
「いや、宝くじを毎週買っているんです。 普通のと違って、当選するととても安い値段で住宅が購入できる というクジなんですけど」

それで毎週、当たりそうな番号を研究しているとのこと。 一見堅実そうな人なのに、 そんな遊び心があるのが面白い。

日本にもカジノを作ろう、 という動きがときどき見られます。 今の東京都知事も就任当初からカジノ構想を持っていたようですが、 現在はほとんど口にしなくなりました。

2003年ごろからカジノに関する様々なシンポジウムが 行われていましたが、法律の改正などのハードルが高く、 実現は相当困難なようです。

仮に法律が整備されたとしても、 経営的に見て日本でカジノが成功する可能性は低いでしょう。 強敵はパチンコです。

カジノのフロアには、スロットマシンが並んでいる一角もありますが、 テーブル・ゲームのエリアは十分にスペースを確保して、 くつろぎながらゲームを楽しめる雰囲気にしなくてはなりません。 また、ディーラーなど客の相手をする従業員も多数用意する必要があります。

それにひきかえパチンコ屋は、台がギッシリ並んでいて、 隣の人とも触れ合うぐらいのスペースしかなく、 通路も狭く、 店員一人が何十台もの機械と何十人もの客の対応をしています。

つまり「単位面積当たりの売上げ」や 「その売上げを得るために必要な人件費」が パチンコ屋とは競争になりません。 ちなみに米国で認可されているカジノの年間総売上げは 約３兆円と言われていますが、 日本のパチンコ業界の昨年の総売上げは約２４兆円でした （娯楽産業協会のウエブサイトより）。

凄い数字ではありますが、 過去には３０兆円を売り上げた年もあったそうで、 売上げが激減している訳です。 そんな状況で「日本にカジノを」は到底不可能でしょう。

私自身も、カジノは作ってほしくありません。 やっぱり聖地はラスベガス。 遊び仲間と年に一度ベガスへ行くことが何よりの楽しみだし、 今後も毎年続けたいと思います。 今年はなかなかそんな気分になれないのでまだ行っていないのですが。

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