2010/8/29

身分確認は必要ないの？

いま市場には数多くのポイントカードが出回っていて、 私の周囲にも十枚以上のカードを賢く使っている 友人がいます。

私はちょっと苦手で、持っている（使っている） のは家電量販店と自宅近所の ドラッグストア、合計２枚のみ。 あとは使うと自動的に貯まっていく Suica だけ。

ある店で「○○カードをお作りになりませんか」 と言われても、どうせこの店にはあまり来ないし、 と思って断っちゃいます。

でも結局そのカードを使えるグループの店にはかなり頻繁に行き、 そのたびに「作った方がいいかな」 と思うのですが。

なんか面倒なんですよね、カードを何枚も持つのが。

米国では、日常生活におけるポイントカードは 日本と比べてあまり浸透していないように思えます。 その代わりに大手スーパーでは、 「当店（当グループ）のカード会員 には、一部の商品は特別割引」というサービスを展開していて、 そのために多くの客はカードを持っています。

つまり、貯めるよりもいま割引、 の方が客に好まれているように感じます。 貯蓄に対する考え方の違いでしょうか。

私も米国の量販店のカードを何枚か持っていて、 訪れる度に使っているのですが、 そのうちの１枚、食料品チェーンのカードを 作ったときのお話。

十年ぐらい前、旅行でサンフランシスコを訪れて、 あるスーパーに入りました。 入り口で男性店員がカードの勧誘をしています。

素通りしようとしたら呼び止められ、 簡単に作れる、きょうから多くの商品が特別割引価格で買える、 などしつこく誘います。

私：　　単なる旅行者で年に一度ぐらいしか来ないから。
店員：　それでもいいですよ。ぜひ作ってください。
私：　　でも住所が必要でしょ。日本の住所でいいの？
店員：　うーん、日本のはちょっと・・・こちらにお友達は？
私：　　いるけど、勝手に住所は使えないよ。

しばらく考えて

店員：　いまはホテルにお泊まりですか？
私：　　うん。
店員：　じゃあそのホテルの住所を使いましょう。
私：　　ええっ？ でも郵便物を送ったりしないの？
店員：　はい、何も送りません。大丈夫です。

私が悩んでいると

店員：　だいいち、うちのお客様の多くは、たとえ引越したとしても
　　　　住所変更せずにカードを使い続けています。ですから絶対に
　　　　大丈夫です。ぜひお作りください。

きっとカード新規加入者１名につきいくら、の歩合制 なんでしょうね。その熱心さに負けて 結局カードを作りました。ホテルの住所の数字の一部を変えて。 言い換えれば架空の住所で。

そのカードは毎回訪米するたびに使いますが、 かなりビクビクします。 店員がカードのバーコードを読み込む、 不正に作られたものと表示される、 ガードマンが呼ばれる、 奥で事情を聞かれる、 私文書偽造で捕まる・・・そんな恐れを感じながら。 でも先月の訪米時も問題なく使えました。

顧客管理目的に使っているのではなく、 単に客集めのためにカードをばら撒いているのでしょうか。 いまでもそんなルーズな勧誘をしているのか、 ちょっと気になります。

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