2011/12/11

スター欠場で成績急降下

「ねぇお父さん、どうして録れてないの？」

見たかった番組が録画されていなかったことを不満げに言う女子高校生風の若い女性。機械オンチの人でも簡単に録画できるレコーダーであることを強調したかったのでしょうが・・・

このＣＭがテレビで流されたとき、少々不快な気持ちになりました。私だけではなかったようで、インターネット上でも「父親は娘の召使いじゃない！」「性差別だ！」等々、批判の声が上がり、そのためかどうか理由は定かではありませんが、その後は「お父さん」の部分をカットしたＣＭに変わりました。

実は何週間か前に、同じ状況が我が家でも発生しました。評判が高かったので第２話から見始めた日曜日の夜の「南極大陸」。２回ほど見たのですが、第４話を見逃してしまったのです。家の者に録画を頼んでおいたのに録れていなくて。

でも私は大人でしたね。「ねぇ○○さん、どうして録れてないの？」などと不満は漏らさず、ま、仕方ないか、で終わりました。どうせ連続物など毎週見られる保証もないし、すごく面白かったわけではないし、いいよ録れていなくても。

結局その後はまったく見ていません。週末でも外出していることが度々あり、やっぱり連続ドラマは私の生活とは無縁のものです。予想どおりの結果です。

必ず自分で録画するのは、ＮＦＬ（米国のフットボール）の試合。毎週ＢＳで３試合を放映してくれているので、時間があるときにまとめて見ています。でも１試合で２時間半もかかるので、早送りして見るしかありません。ウチの機械には「30秒スキップ」という便利なリモコン・ボタンがあり、アメフトの試合はプレーとプレーの間がちょうど30秒ぐらいなので、このボタンを活用しながら見ます。

今シーズンのＮＦＬを見ていて考えさせられることがあります。それはインディアナポリス・コルツというチームの成績。

このチームは、ペイトン・マニングという主力選手（クォーターバック）を中心にここ数年は立派な成績を続けています。５年前にスーパーボウルを勝ってチャンピオンになり、２年前にもスーパーボウルに進出。毎年のようにプレーオフに出場している強豪です。

今年も当然ながら優勝候補の一角に挙げられていました。ところが開幕前にマニングが負傷し、今季中の復帰は絶望となりました。するとチームはガタガタになり、まったく精彩を欠きここまで１２戦全敗。マニングの欠場だけが理由ではないのでしょうが、それにしてもこの変わりようといったら・・・

毎シーズン、各チームは１６試合を戦うのですが、３週間ほど前、ある米国のサイトが「コルツの最終成績予想は？」のアンケートを実施したところ、０勝１６敗が圧倒的でした。

スーパースターがいるチームは、その人を中心に好循環を果たせるのは確かでしょう。勝つことによりチームはまとまるし、ムードも選手同士の人間関係も良くなるし、収入も上がってさらに勝つことに貪欲になるし・・・

いっぽう負けが込むとチーム内には不協和音が生まれ、息の合ったプレーも見られなくなり、どんどんと負のスパイラルに陥ります。

これはアメフトに限らずどのチームスポーツにも言えることですし、ビジネスでも同じだと思います。軸になる人にあまりに頼りすぎると、その人が何らかの事情で離れた際にガタガタになる恐れがあります。

特定の人に頼らない組織づくりを普段から心がけることが大切なのですが、我々も頭の中では分かっていても実践するのは難しいものです。

インディアナポリス・コルツにも何とか１勝させてあげたいと思うのですが、日本時間の明日１２日に行われるゲームも、９勝３敗と好調のボルティモア相手にアウエーで戦うので、大差で１３連敗、になりそうです。

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