2018/5/6

偉大な元選手の訃報に涙

【このコラムは、毎月第１日曜・第３日曜の２回、更新します】

前回に続いて野球の話です。

衣笠祥雄さんが亡くなりました。私の好きな評論家の一人でした。どの選手に対しても「頑張れ。応援してるぞ」というスタンスで話す人でした。欠点を取り上げて「あそこがダメだ」と言うのが評論家だと思っている年寄りＯＢが多い中で。

現役時代の成績で素晴らしいのが何と言っても2215試合連続出場です。17年間、仕事をすべき日は一日たりとも休まなかったなんて信じられない記録です。野球選手という特殊な職業でなくとも、普通の仕事でも簡単には真似できません。公式戦が行われるのは４〜９月の６カ月間だけとはいえ17年間皆勤賞なんて。監督を初めとした首脳陣にとっては、本当に頼もしい存在だったことでしょう。

実は亡くなる数日前に解説者としてテレビの仕事をしていました。偶然その中継を聞いていた私は、「えっ、この人誰？ 声がほとんど聞き取れないんだけど・・・あ、衣笠だったのか。体調は大丈夫なの？」と驚き、かつ心配したのです。まさかこんなに早く逝ってしまうとは。

ご冥福をお祈りします。

その衣笠さんと正反対なのが現巨人監督の高橋由伸さん。本当に素質のあるいい選手だったと思うのですが、入団５年目以降は怪我などの影響もあって、フルシーズンで活躍することができませんでした。

結局、８年目以降では「年間100試合以上に出場して打率３割以上」を達成したのは１回だけ。あれほどの素質がありながら、打撃タイトルは一つも取れずに現役生活を終えました。

その高橋由伸さんが監督になって２年。巨人軍は毎年優勝候補に挙げられながら優勝を逃し、昨年はＢクラスに低迷しました。

失礼かもしれませんが、常に健康管理と怪我をしない身体作りに励み１年間フル出場してチームに貢献する、という基本的なことを現役時代にあまり実践できなかった人が監督となってチームを指揮できるか、という点は少々疑問に思えます。

偉そうな発言で申し訳ないのですが。

でも若い選手を指導するのがリーダーの役目の一つである以上、衣笠さんや現阪神監督の金本さんのように高いプロ意識で試合に出続けた人の方にその適性を感じてしまいます。

そのプロ野球も開幕して１か月余り。先日は神宮球場にヤクルト・広島戦を見に行ってきました。９月までにあと何回かは観戦に行こうと思っています。面白いシーズンになることを期待しましょう。

ご意見・ご質問のある方は、ぜひメールでお寄せください。必ず返信します。
toshiki.karasawa@nifty.com
私の会社のアドレス宛でも構いません。なおお送りいただいたコメントは本ページで（お名前は出さずに）紹介させていただくこともありますのでご了承ください。