2019/2/3

一流選手にもっと敬意を

【このコラムは、毎月第１日曜・第３日曜の２回、更新します】

米国出張から帰国した日の夜、大坂なおみ選手が見事に全豪オープンを勝ちました。あっぱれ！

以前にもこのコラムで書いたかも知れませんが、この「全」という表現、変ですよね。全豪オープン、全英オープン、全米プロゴルフ選手権・・・英語では単に Australian Open, Britsh Open など単純な表記なのに。

外国のイベントだけでなく国内でも全日本〇〇選手権という表記がよく用いられます。「日本選手権」では表せないけど「全日本選手権」だと表せることって何なのでしょう。「全」は不要だと思うんですけど。

大坂選手は自ら「話すのは得意じゃない」と言っていて、一生懸命にスピーチする姿は可愛らしく、ある意味で痛々しくも感じます。母国語の英語でもそういう状況なのに、日本のインタビュアーは「何をしたいか日本語で答えてくれ」と言うのはどういうつもりなのでしょう。

彼女がしたいことを本当に知りたいんだったら英語で答えてもいいわけで、「カツドン、オイシイ」といったたどたどしい日本語を引き出したいためだけの質問のように思えます。

そんなくだらない質問に困惑した表情を見せる大坂選手。これが続くと、日本に来たり日本人と話したりするのが嫌になってしまうのでは、と恐れています。東京五輪に日本代表として快く出場してくれることの妨げにならないことを祈ります。

米国滞在中のスポーツ番組でも「今週末は Australian Open の決勝」というニュースで彼女の特集が流され、今や一流選手に成長しネームバリューも高まったことを嬉しく思ったのですが、日本のインタビュアーにはそういう一流選手に対する敬意をもってもらいたいものです。

ところで昨日の夕方、大船駅のエキナカの食品売り場を歩いていたら、しめ鯖の太巻きが見えました。旨そう。鯖が超大好物な私、買っちゃおうかなと思って表示を見ると・・・「しめ鯖の恵方巻き」の表示が。

えっ？ 廃棄が多く食べ物を無駄にしていると悪評の高い恵方巻きの商戦に、私の神聖な鯖が借り出されちゃったの？ そりゃないでしょう。

よく見ると近くには「２種類のシュウマイを恵方巻き風にくるんでみました」という訳の分からない品もあります。そんなのと一緒に並べられちゃって・・・評判が悪くなりつつある恵方巻きの人気回復作戦の道具に使われたのでしょうか。鯖は一流食材なんだからもっと敬意を持って扱ってほしいよなあ。

そんな商売に乗せられるのは嫌だったのですが、あまりに美味しそうなので日曜日の昼食用に買ってしまいました。家内と二人でシェアできる立派なサイズ。

レジの女性には「私は鯖の太巻きとして買うんですからね。恵方巻きとしてではありませんよ」とアイコンタクトで訴えたのですが、ロクに目も見ず「1080円になりまーす」で交わされてしまいました。

ご意見・ご質問のある方は、ぜひメールでお寄せください。必ず返信します。
toshiki.karasawa@nifty.com
私の会社のアドレス宛でも構いません。なおお送りいただいたコメントは本ページで（お名前は出さずに）紹介させていただくこともありますのでご了承ください。